LS2のJAPAN FITモデルとは
こんにちは、LS2の東日本担当です。
日頃よりLS2HELMETSをご愛用いただいているお客様、心より感謝申し上げます。
しばらくの間、WEB MAGAZINEのスペースで出来ることを考えておりました。今回はLS2日本向け商品の成り立ちとJAPAN FITモデルの誕生について短いですが触れていこうと思います。
先ずLS2のヘルメットは海外ヘルメットということはご存じの方もいらっしゃると思います。スペインで設計され世界110を超える国々で愛用されています。MotoGPなどの世界レースでも使用するライダーが増えてきており、世界で名実共に人気の高まりが感じられます。
先日は全世界の代理店向けの世界会議も開催されました。

LS2の各モデルは従来から開発の基本は世界的に基準が厳しいとされるヨーロッパ規格のECE規格です。ECE規格で特にフォーカスされるポイントは顎周りの強度です。日本に導入されるモデルにも名残があり、顎周りの衝撃吸収材が厚くしっかりとしていることがお分かりいただけるかと思います。
日本に輸入するLS2正規品(弊社を通じて輸入されたもの)は日本の基準(SG規格での測定)もクリアさせています。並行輸入品もインターネット上に存在しますのでご注意ください。
それではJAPAN FITに触れていきましょう。このロゴは今回のJAPAN FIT モデルを始めるにあたり製作していただきました。イメージは”和”の雰囲気。

日本市場には日本仕様を、というのが結構簡単ではないのです。ヨーロッパ規格はエリアとしての基準ですが日本の基準は単国としての基準です。その為の開発には時間もコストも掛かる、という訳です。市場が小さいのも理由でしょうか、メーカーは簡単に首を縦に振りませんでした。
2023年の東京モーターサイクルショー後にきっかけはあったと記憶しています。
LS2のJAPAN FITは単に内装の厚みを変えるといったものではなく、衝撃吸収材の形状(頭囲前後左右の長さ比率、頭頂部から側面に向かう部分のアールの付け方)を変更しています。元々の仕様からSサイズ、Mサイズ、Lサイズ、XLサイズ(XXLサイズはXLと共通)までが全てサイズ別に設計されているというメーカーの拘りぶりです。
発売までの間、何度も我々日本における需要を伝え続け、出来上がったものが”RAPIDⅡ”、”STREAMⅡ”、”ADVANT-X F”の3モデルでした。ここまでの話では単なる”アジアンフィット”となる話。頬パッドの厚みも調整しようということになり、世界モデルとくらべて薄い物を採用しました。これで”JAPAN FIT”モデルとなるのです。とある大手用品店グループのバイヤー様とのお話の中で出来たネーミングでもある、というのは開発秘話と言えますね。
RAPIDⅡ…インナーバイザーレス、中間帽体で1400g台と軽量なフルフェイス。

STREAMⅡ…インナーバイザー装備、頭頂部ベンチレーションが優れたツーリングフルフェイス。

ADVANT-X F…ギミック好きにはたまらない説明いらずのシステムヘルメット。

これまでのモデルの衝撃吸収材も完全なヨーロッパ市場向けではないのですが(同じモデルでも発注末番に記号が振られるので国別やエリア別の安全基準に則って製造されています)、JAPAN FITは初めに被った時から感覚が違いました。正直なところ、頭が縦長の方には反対に合わないかも…という心配も出てきました。
ユーザーの皆様に誤解を与えてはいけないのでここで補足ですが、JAPAN FITといっても必ず日本人骨格、日本人全ての方にマッチするというものではありません。従来型の方がいいという方も出てくるでしょう。ヘルメットの被り心地は非常にシビアなもので、髪の毛を切っただけでも変わるものです。ヘルメットを購入の際はLS2だけでなく(LS2をご購入いただきたいですが)、是非頭に合ったヘルメットを探してみてください。